2016年9月28日水曜日

言葉の中で言葉を学ぶ


今日は、趣旨を変えて新しいイディオムや単語の紹介はせず、言葉の中で言葉を学ぶことについてふれてみたい。決まり文句はどこの国にでもあるのだが、大雑把に分けると、絶対にいじくれない堅いイディオムと、操作可能な柔らかいイディオムが存在する。油断する、油断してしまった、油断するな、、、の「油断」は絶対にいじることの出来ない部分。油を断つなと言えば、途端に通じなくなる。油断をど忘れした人なら、気を抜くなと言い換えるだろう。どの国でも同じ様に言葉を使っているはず。彼らは母国語を言葉の中で有機的におぼえたからこそ、千差万別の言い方が可能になる。ところが、英語を中学から辞書を引いて学んだ日本人はどうしても、辞書こそが最高権威になってしまう。これは、単語が有機的につながっていないせいだろうと思う。 辞書の絶対権威を解消するためにはよく英語を聞き、読み、語彙を増やして欲しい。そして、できることなら出会った表現などを自分なりにまとめておくといい。後で、比較の対象になるからだ。そのようなものが増えてくると、表現集、データーベースになり、やがて自分だけの辞書になる。読者の中にはもうすでにそうされている英語のプロもおられる。頭が下がる思いだ。my hat's off to him.
昨日、2:00 drastic times need drastic changes. という言い方を初めて聞いた。これはもちろん desperate times call for desperate measures の亜流表現だが、日本人は辞書を引かないと、気がすまないかもしれない。一方、ネイティブは両方とも正しい表現として頭にしまいこむだろう。

The surprising place we found Trump supporters

次に挙げる例は、震え上がらせるという意味の send shivers down/up sb's spine だが、私は send a shiver through, send a chill up my spine という表現も正解であることを知っている。これはいじくり回せる柔軟なイディオムということになる。 2:00 Too late, my time has come, Sends shivers down my spine, Body's aching all the time. Goodbye, everybody, I've got to go, Gotta leave you all behind and face the truth.

Queen - Bohemian Rhapsody (Official Video)


https://www.youtube.com/watch?v=g_aHZAAYjy0  3:51 I confess that sent a shiver up my spine. 緑のプリウスが駐車場に入るのと見たときは次は自分が殺されるのかと思わずゾッとしたよ。
Police Interview Murdered FSU Professor's Ex-Wife: Part 2

https://www.youtube.com/watch?v=3p7xt_U34pM  44:00 but news of earthquakes still sends chills down his spine. 落ちなかったバスの運転手だった福本良夫さんは今でも地震のニュースを聞くたびに阪神・淡路大震災の恐怖を思い出す。
Kobe Earthquake Disaster

https://www.youtube.com/watch?v=79Wvtzqz9F0  0:15 just seeing that video again does send a chill bumps down the spine.法皇様に謁見しているビデオを見るだけで背筋がしゃきーんと伸びるね。
Pope Francis First Year in the Vatican for Time Magazine's Person of the Year

練習問題解答
a-4952 my-hat's-off, my hat's off (to him)
a-5090 hats off to
a-6082 hats off to
a-6943 hats off to you